作業着のオーダーメイドはこのようなときに使おう

作業着は既製品も多数販売されていますが、製造している業者に依頼すればオーダーメイドで作り上げてもらうことも可能です。生地やデザインなどをすべてオリジナルにできるのがメリットとして挙げられるでしょう。

どのようなときにオーダーメイドをすると良いのでしょうか。具体的に役に立つようなケースをいくつか挙げてみます。

起業する段階で検討してみよう

オーダーメイドの作業着を手配する機会としてよくあるのが起業のときです。工場や作業場などで従業員が作業着を着るのが好ましい場合には会社として作業着を準備する必要があります。

貸与するか買い与えるかはケースバイケースですが、どちらの場合にも従業員の数以上は用意しなければなりません。この際には、コスト面を考えて安価な既製品の作業着を選ぶケースも多いでしょう。しかし、ユニフォームとしての役割を果たす作業着のデザイン一つで従業員の士気が変わることはよくあります。

企業のカラーや事業のコンセプト、経営の方向性などの象徴するようなデザインにすることで事業の滑り出しが良くなる可能性があるのです。また、起業段階でオーダーメイドにしてしまえば当面は再考する必要がなくなります。

既製品と違って現場で行う作業に合わせて適切な生地やデザインを選べるからです。従業員が増えたときにも増産に対応してもらえるので心配はないでしょう。簡単な仕様変更ならすぐに応じてくれる業者が多く、会社のロゴマークを変更するようなことがあっても問題はありません。

事業規模が大きくなってからも魅力的

最初のうちは既製品で済ませておいて、ある段階でオーダーメイドの作業着に切り替えるというのも良い方法です。初期には人材も出入りするケースが多く、一枚ずつ発注するのには既製品の作業着の方が便利でしょう。

しかし、大きく新卒採用をするようになったり、在庫を抱えられるような広さの工場や倉庫を用意できるようになったりするところまで起業が成長したら、まとめてオーダーして社内に取り置きすることも簡単になります。このようなタイミングでは会社も大きな転換期を迎えていることが多いので、社内体制変更の一環としてオリジナルの作業着を取り入れるのも良い考え方と言えます。

それまで既製品だったのがオーダーメイドになってオリジナリティーに溢れた作業着になると従業員の意識も変化します。社内体制を切り替えていると従業員にはストレスがかかりがちですが、作業着が一新されて会社の事業を象徴するようなものになると福利厚生の一環として喜んでくれるでしょう。

また、従業員にデザインのアイディアを募集したり、仕様に関する希望調査をしたりすることで、経営側と従業員の間のコミュニケーション不足も解消されます。

個人事業ならオーダーメイドが効果的

個人事業として作業着を着るような仕事をするときにはできるだけ早い段階でオーダーメイドにした方が良いかもしれません。何を着ているかはクライアントがよく見ている部分です。スーツではなく作業着で姿を見せるのであれば、相応の整った仕様のものにしておかないと足元を見られてしまう可能性があります。

場合によってはスーツでクライアントとは対面し、作業をするときには上から作業着を着るということもあるでしょう。どのような使い方をするかに応じて適切な素材やデザインを選ぶのが大切です。また、個人事業の場合には必要なのが数着だけでしょう。

そんなに少ない数でもオーダーメイドに応じてくれるのかと疑問に思う人もいるかもしれません。業者によっては数十枚や百枚程度の生産を予定していないとオーダーメイドには対応してくれないのも確かです。しかし、中には一着からでもオーダーに応じて制作してくれる業者もあるので心配はありません。

単価はやや高くなりますが、少し費用をかけるだけで信用が高まる可能性があると考えれば個人事業をする上では重要な判断と言えるでしょう。

発注の仕方を確認しておこう

作業着のオーダーメイドは既製品を発注するのとは違う流れで手配することになります。作業着の製造をしているメーカーかその代理店に連絡して、オーダーメイドをしたいという話をまずは持ちかけます。そして、ミーティングをしてどのような仕様の作業着をどれだけいつまでに制作したいのかを伝え、見積もりを出してもらうというのが一般的です。

その際に、今回の発注を終えた後の対応についても相談し、今回限りの製造なのか、今後も継続的に発注していきたいのかといったことを相談します。それに応じて業者側もどれだけ利益を見越せるかが違うため、見積もりも大きく変わるでしょう。

見積もりの内容で満足できたら契約を締結し、期日までに作業着を制作して発送してもらうというのが通常の流れです。

オーダーメイドの作業着を発注するときのポイント

オーダーメイドの作業着を発注するときには、どの業者に依頼するかをよく吟味するのがポイントです。それまでずっと同じメーカーの作業着を使ってきたという場合でも、これを機会に変更してみた方が良い可能性もあります。

オーダーメイドへの対応力の高さは業者によってかなり差があり、たとえ既製品のシェアが大きい業者であってもオーダーメイドは苦手なこともあるからです。また、オーダーメイドの場合にはオリジナルのデザインを提案できるような人材を抱えている業者を選んだ方が良いでしょう。

例えば、自分でデザインを考えて依頼したときに、この方が良いのではないかと提案してくれる業者の方が安心です。使用しているときに従業員から不満が上がりやすい仕様になっていたり、作業内容から考えて使わない方が良い色を使っていたりすることもあるでしょう。

そのような部分を今までの経験から判断して指摘し、より良いデザインを作り上げてくれる業者なら魅力的な作業着ができると考えられます。もう一つ考慮しておきたいのがコストパフォーマンスです。業者によってどのように作業着の生産をしているかはかなり違いがあります。

大量にオーダーがあったときには海外工場で生産して輸入するといった形でコストダウンを試みている業者も増えてきました。一方で、品質管理を徹底するためにあくまで国内工場にこだわって生産する業者もあります。どちらが優れていると言えるわけではなく、コストパフォーマンスをどのように考えるかによって選ぶべき部分でしょう。